エサの準備中に飛びついてくる犬のしつけ
エサの準備をしていると飛びついてくる、噛み付いてくるという犬は結構多くいます。
ここでは、そのような癖を改善するためのしつけ、トレーニングについて書きます。
なぜ飛びつき、噛み付きをするのか
まず、この理由を把握することが重要です。これをする理由は「そうすることで、早くエサをもらえる」と学習しているからです。
以前に悪気なく飛びついた時、飼い主が食器を落としたり、あるいは焦って急いで与えてしまったのを見て、犬は「ああ、こうすれば早くエサをもらえるんだ」と思うわけです。
ここで重要なのは「犬には悪気はない」ということです。
腹が減っているので、衝動に正直な犬は一秒でも早くエサを食べたいと思うわけです。
そして、床に落ちてしまったエサというのも、人間なら「食べられない」と思いますが、動物にとってはそんなことは関係ありません。
むしろ飼い主がもたもたと床に置くのを待つよりも、早く食べられて得をした、と思うわけです。
犬はこのような理由で食事の準備中に飛びついてきます。
なので、それを改善するには「飛びついても得はしない」と教えることが重要なのです。
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リードで繋いだ状態で準備をする
一番手っ取り早いのは、準備をする時に先にリードでつないで置くということです。
飛びかかろうとしても飛びかかれない場所で、安全にゆっくりと、飼い主はエサの準備をします。
これにより、犬の頭の中に「飛びつけば早くエサをもらえる」という学習が残っていても、それを活用する場面がなくなります。
人間の歴史や数学の知識でもそうですが、活用する場面がなければ、その学習は脳内から消えていきます。
なので、犬もいつしか飛びつくことを忘れます。
これはもっとも早く出来て、しかも確実に効果のある方法と言えるでしょう。
食器を使うのをやめる
犬によっては、食器を見ることで「エサの時間だ!」と反応している場合があります。
この場合、食器を使うのをやめることで、反応する引き金がなくなり、犬がぼーっとしているうちに「あれ?いつの間にか隣にエサがあったぞ」という状態になります。
それが続くことで、いつしか食器に対しても反応しなくなり、食器を使ってエサをあげる準備をしても、以前のように飛びついてこなくなります。
食器を使うのをやめる具体的な方法としては、まずは手で与えることです。(これは、人間に噛み付く癖のある犬の場合は、もちろん控えましょう)
他には、床にばらまくという方法もあります。
これはドライタイプであまり粉がこぼれないものなど、床が汚れないようなエサを選んで行うようにしましょう。
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スプーンで与えるというのも有効な手段です。犬の口の形に沿った形状のスプーンも最近のペットショップでは売られていることも多いので、そのようなものを利用すると与えやすいです。
他には自動給餌器もあります。
元々は犬に留守番をしてもらっている時のための機械ですが、これを持っている家庭であればこれを応用するというのも有効な手段です。
食事の内容や場所を変える
上のケースの場合、犬は「食器」に反応していましたが、犬によっては食事の内容や場所に反応している場合もあります。
内容について言えば、例えばウェットフードだと激しく反応するけど、ドライフードだと反応しない、というようなケースです。
この場合、エサをドライフードに切り替えることで簡単に問題は解決します。
もっとも、この犬はウェットフードの方が本来好きということなので、これは何かのしつけをする時のご褒美として利用するようにしましょう。
また、いつもと違う場所でエサを与えることも効果的です。
これにより、犬に「エサの時間だ!」とわからせる要素が減るため、犬が飛びつくタイミングを失うわけです。
「あれ?エサの時間か?こんな場所で?」と思っているうちに、いつの間にかエサが用意されている、というような状態です。
これが続けば、いつもの場所でエサをあげても飛びつかなくなります。
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