愛犬生活

エサ用の食器を片付ける時に噛み付く犬のしつけ

台所でえさを食べる犬 12-04-03

犬の中には「食器を片付けようとすると噛み付く」という犬もいます。

もちろん、食事中の食器ではなく、もう食べ終わった後の食器です。

ドライフードならともかく、ウェットフードを与えている場合には、特に室内犬の場合は毎回洗うことが必要で、飼い主さんとしては困ったものでしょう。

ここでは、そのような犬のしつけについて書きます。

まず原因を知る

この原因は「食器=エサ」という関連付けが犬の中でされているからです。

つまり、食器の中にエサが残っていようがいまいが、食器を取り上げられると、まるでエサを取り上げられたかのように感じてしまうということです。

人間で言うなら「形見の品」がそれです。

形見の品を燃やされたって、別にその家族なり恋人なりが燃やされたわけではありません。

しかし、私たちは形見の品を他人によって傷つけられたり捨てられたりすると、非常に憤慨します。

それは「形見の品=その人」という関連付けがされているからです。

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犬もこれと全く同じことを、食器に対してしているわけです。人間にとっての形見の品と同じように、こうした犬にとって食器というのは大切なものなのです。
(笑ってしまうかも知れませんが、人間よりシンプルな世界で生きている犬にとってはごく自然なことです。そして、死者を思うよりもエサを思う方が動物としては自然であり、むしろ人間の方が、動物からしたら笑い話のようなことをしています)

犬にとって、それだけ食器は重要なものである、ということをまず認識しましょう。

リードに繋いだ状態で片付ける

これは最もシンプルで有効な方法です。食べ終わった後、犬は大抵食器から離れますから、その状態でリードにつなぎ、食器に届かない範囲で固定しておきましょう。

その状態でゆっくりと安全に食器を片付けるようにします。こうすれば犬は噛み付こうとしても噛み付けません。

ただ、これでは犬の行動を単純に抑制しただけであり、犬にとってはストレスの溜まることです。

なので、食器をすぐに洗って元に戻すようにします。

そして、その間大人しく待っていることが出来たら、簡単なご褒美をあげるようにしましょう。(撫でてあげるなどでもかまいません)。

これにより、犬は「食器を飼い主が片付けても、すぐに戻してくれる」「それを大人しく待っていたらいいことがある」ということを学習するのです。

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犬を部屋から出して片付ける

これも有効な方法ですが、犬を別室に移動させてしまいます。

別室におやつなどで誘導し、ドアを閉じた状態で向こうから見えなくし、その間に素早く食器を洗ってしまうわけです。

こうすれば犬はリードでつながれてストレスを感じたりすることなく、何もなかったかのように事は済みます。

食べ過ぎになってしまうのではないかという心配もいりません。

最初からエサの量を少なめにしておき、残りの分をこの誘導用のおやつにすればいいからです。

また、このおやつは食器を使わずに与えるわけですが、毎日のようにそうして食器なしのおやつを食べているうちに、いつしか「食器=エサ」という刷り込みも弱くなっていきます。

これによっても噛み付き防止の効果が期待できます。

やってはいけないこと

逆にやってはいけないこととしては、「叱ること」が挙げられます。

多くの人がやってしまっていると思いますが、片付けようとした時に噛み付いてきた犬を叩く、というものです。

上に書いたように、犬にとってはこれは深刻な問題なのです。

参考記事:犬が噛み付きをした時、叱ってはいけない理由

飼い主は「食器を綺麗にする」という片付けの目的を知っていますが、犬は知りません。

犬にとっては、飼い主の方こそ「エサ(に等しい存在)を奪う」という「悪いこと」をしているわけです。

「あっちが悪いことをしているのに、何で自分が叱られるのだ」と犬は思ってしまいます。

同時に、飼い主=怖い人、という刷り込みもされてしまいます。

このしつけで重要なことは「食器を片付けるといいことがある」ということを教えることなのです。

なので、上のようなプラスの方法でしつけていきましょう。

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