ガムを食べている時に、手を出すと噛み付く犬のしつけ
ガムを食べている時に手を出すと犬が噛み付く、ということはよくあります。
ここではそのような場面でのしつけについて書きます。
トラブルになるおやつは与えない
そもそもガムなどのおやつを与えないというものです。
これらは通常のエサとは違い、なくても困らないものです。
そのため、最初から与えないというのも一つの選択肢です。
与えなければ、犬がそれを守ろうとして噛み付くということもありません。
ただ、ガムや豚耳などの犬が喜ぶようなおやつ、おもちゃは、犬のファントレーニングには欠かせないものです。
なので、どうしても使いたい場面もあるでしょう。
そのような時は、そちらのファントレーニングのことだけを考え、一度与えたガムや豚耳は、飽きて犬の方から手放すまで放っておくということです。
そして、目的のファントレーニングが完了してから、ガムなどを手放すことを教える次のしつけに入るようにしましょう。
「同時に2つのことをやらない」ということです。
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与える場所を変える
家の中でガムや豚耳を与えると、やはり室内というのは他に刺激がないので、これらに夢中になります。そのため、取り上げようとすると犬は怒ります。
しかし、屋外であれば他の刺激が多いので、それほど豚耳やガムには関心を払いません。
家では与えず、こうした屋外でのみ与えるということを繰り返していくうちに、犬の中で「あ、ガムより面白いものが沢山あるんだ」という意識が植え付けられ、執着心が薄れていきます。
こうした後で室内で同じようにガムを与えても、以前ほどは執着しなくなります。こうした方法も一つの手です。
そもそも、犬にとって一番おもしろい場所は屋外であり、一番おもしろいアイテムも、ガムなどの人工物ではなく自然物です。
なので、屋外に頻繁に釣れ出していれば、ガムなどにもそれほど執着はしないはずなのです。
ハウスに入れて食べさせる
おやつを与えるのはハウスの中限定にする、というのもありです。
そうすれば、もしガムや豚耳を飼い主が取り上げた場合にも、フェンスが邪魔をして噛むことが出来ません。(もちろん、フェンスの外からでも取り上げられるような場所に豚耳やガムがあることが重要ですが)。
また、ハウスの中でガムを与えるのは、例えば来客中などにも効果的です。
来客に噛み付かないようにするには、ハウスの中で待機していてもらうのが一番ですが、ずっとハウスで待機しているというのは犬にとっては退屈なものです。
なので、このような時におやつを与えることは非常に効果的です。
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普通に横から取り上げることはしない
多くの飼い主さんがついついやってしまうこととして、「食べているガムを横から取り上げる」というものがあります。
例えば散歩に行く時や、動物病院に連れていく時など、「いつまでも噛んでなんで行くよ」という感じで取り上げようとしてしまうわけです。
気持ちはわかりますが、犬にとってはこれは略奪行為と映ります。
別に飼い主さんを信用していないというわけではなく、動物の本能として、このような外部からの働きかけには敏感に反応してしまうのです。
この本能があってこそ動物は生きていくことが出来るので、これは否定されるべきものではありません。
ですので、他のすべてのしつけにおいても言えることですが、一番重要なのは、そのように強引に取り上げる場面をそもそも作らないこと。
つまり「最初から与えない」「執着心を自然になくす(外に連れ出す)」「フェンスで噛めないようにする」などの予防策、いわば「マネジメント」が重要なのです。
現在の犬のしつけでは、このような「マネジメント」が非常に大切だとされています。
軍事学でいうなら「戦わずして勝つ」という発想に近いですが、犬のしつけでもそれが重要なのです。
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