噛まない犬にするしつけ ~甘咬みをやめさせる~
あま噛みを放置すると、成犬になってから噛み付くことの大きな原因となります。
なので、仔犬の段階であま噛みについてのしつけを特にしっかりとするようにしましょう。
ここでは甘咬みのしつけについて書きます。
なぜ甘咬みが噛み付きにつながるのか
仔犬がじゃれて甘咬みをしてくるのは可愛いものです。
実際、この甘咬みについて仔犬に悪意は一切ありません。
しかし、可愛いあまり抱っこしながら、甘咬みをしてくる仔犬にたいしてエサを与えたりしてしまうとどうでしょう。
犬はこう学習するはずです。
「人を噛んだら、エサをもらえた」と。
もちろん、これは悪意のある勘違いではなく、こうして噛むことによって、人が喜んでくれるのだと勘違いするわけです。
もちろん仔犬だったら所詮甘咬みにすぎないので実際人間も喜ぶわけですが、これが成犬になると甘咬みでは済まないわけです。
犬としては、子供の頃のように軽く噛んでいるつもりでも、大人になった後では顎も強くなっており、牙もするどくなっているため、それで怪我に発展してしまうことが多々あります。
犬はあくまで子供時代と何も変わらない気持ちなのですが、体の変化がそれを許してくれないというわけです。
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これについて犬を責めるのは非常にかわいそうです。
上に書いたように「噛んだらエサをもらえる」ということを教えてしまったのは飼い主なわけですから。いや、エサを与えなくても同様です。
甘咬みしている犬をかわいがっている時点で「噛んだらかわいがってもらえる」ということを学習させてしまうからです。
甘咬みをしてきたら無視する
上に書いたことと逆に「甘咬みをしたらいやなことがある」と教えれば、犬は甘咬みをやめ、そのまま大人になっても噛まなくなるわけです。
しかし、「いやなことがある」と教えるとはいえ、ここで叩いたり叱ったりしてはいけません。
なぜなら、犬としては噛み付いたことを叱られたのか、じゃれついたことを叱られたのかがわからないからです。
もしじゃれついて叱られたと感じた場合、その後の犬は、人間に対して愛情表現を素直に出来ないようになってしまいます。
これは犬にとってもかわいそうなことですし、人間にとっても寂しいことです。
実際、人間同士の付き合いでも素直に愛情表現をできない人は、子供の時に親からこのようなしつけをされているはずです。
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なので、叱ったり叩いたりしてはいけないのです。
しかし、何らかの形で「噛んだらいやなことがある」ということは教えなくてはいけない。
そのために有効なのが「無視」という方法なのです。
無視の場合、叱ったり叩いたりするようなトラウマにはなりません。
とりあえず「今日はかまってもらえなかった」と思うだけです。
そして、何度か繰り返していくうちに、「どうも噛み付くと、かまってもらえないらしい。
噛み付いた後から、いつも飼い主さんは離れていく」ということを学習します。
この学習には少し時間がかかりますが、それでいいのです。
この方法であれば、トラウマが残ることなく、自然に甘咬みをやめさせることが出来ます。
それでもダメな場合は専門家に相談する
こうした無視によるしつけをしていてもダメな場合には、しつけの専門家に相談しましょう。
何らかの精神的な要因を生まれつき抱えていて、そのように噛み付いてしまう犬もいます。
あるいは、歯に異常があるなど、なんかしらのフラストレーションを口の中に抱えているのかも知れません。
(歯が生え始める頃に、人間の赤ちゃんがむず痒さを感じていろいろ噛むのと同じです)
参考記事:犬が甘噛みをする時期ってあるの?
なので、こうしたケースではしつけだけをするのではなく、専門家に相談するということも大切にしましょう。
何でも全て自己判断というのは危険です。
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