噛み癖を治す ~触られても平気な犬にするしつけ~
犬が人を噛んでしまうケースとして特に多いのが、人に触られた時です。
これをなくすためには「触られても平気でいる犬」にする必要があります。ここではそのためのしつけについて書きます。
エネルギーを発散させた後で触る
まず、このしつけをする前に、散歩などをして十分にエネルギーを発散させておきます。
人間でもそうですが、激しい運動や肉体労働をした後は、誰かを攻撃するような気力も体力も残っていないからです。
もちろん、犬がストレスをためるほどの激しい運動をする必要はありませんが、エネルギーやフラストレーションを発散できる程度に、運動をした後でこのしつけを始めましょう。
おやつをあげながら触る
次に重要なのは、おやつをあげながら触るということです。
これによって「触られることは気持ちいい」と学習させることが重要です。
触らせたらご褒美をもらえるというのも、何かのサービスのようですが、そのくらいしないと、本来犬はおとなしく触られるのが苦手な動物なのです。
人間は、犬は触れば無条件に喜ぶと思っていますが、それは必ずしも正解ではありません。
犬は本来人間に触られるのが苦手で、しつけによって社会化することで喜ぶようになりますが、仔犬の時代は触られるのが基本苦手なのです。
なので、おやつをあげてでも慣れさせる必要があります。
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爪切りやブラッシングのしつけ方
触るだけでもこのようにある程度のしつけが必要なのですが、さらに爪切りやブラッシングとなると、もっと抵抗感が増します。なので、それ相応の手間が必要になります。
まずはエサをあげながら抱っこします。
そして、犬がおやつを食べている間に爪切りやブラシだけを出します。
こうしてまず、ブラシや爪切りといった道具を見慣れることが大事です。
見慣れたら次は、それを軽く犬に触れさせてみます。これもあくまで触れさせるだけであり、実際にブラッシングをしたり爪切りをしたりということはしません。
それも、犬がおやつに夢中になっている間に、さりげなく行います。こうして、これらの道具が体に触れても平気なようにします。
参考記事:犬の毛質に合ったブラシの選び方と、ブラッシングのしつけ
それが平気になったら、例えば爪切りの場合、動かして音を出してみます。
こうして「爪切りという道具は動くものなのだ」ということも教えます。
そして、この音に対しても慣れさせます。もちろん、この時も犬がおやつに夢中になっているタイミングを狙います。
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こうして全ての段階で平気になったら、いよいよ爪切りをしたりブラッシングをしたりします。
それも最初は短時間だけで終わらせて、終わったらおやつをあげるようにします。
こうして「爪切りは気持ちいいものだ」「ブラッシングは気持ちいいものだ」と学習させると、その後は長時間でも自然と平気になります。
このようにしっかり段階を踏めば、大抵のことはしつけられるものです。
歯磨き&薬の呑ませ方
もっと大変なのは、歯磨きをしたり薬を飲ませたりすることです。
特に歯磨きについては歯の至近距離に手を置くわけなので、噛み付かれる可能性が非常に高くなります。
また、薬についても犬にとっては完全に毒物なので、自分を殺そうとしていると勘違いされて、噛み付かれても仕方がありません。
なので、これらのしつけは特に注意が必要です。
まず歯磨きについては、犬がおやつを食べている間に、さりげなくほっぺの方向から、口を触るようにします。
この時もいきなり歯を触るのでなく、あくまで最初は口びるを触る程度の感覚にします。
その後徐々に歯に移行していき、最後はコットンで拭くようにします。
参考記事:犬に歯みがきをしてあげたい!どんなふうに、みがけばいいの?
薬を飲ませるしつけは、手で犬の口を開いた状態でおやつをあげることを何度かします。
これによって、手で口を開けさせられた時にはおやつをもらえる、ということを学習させます。
それで平気になった後で、開いた口に薬を入れるようにします。
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