抱っこをすると吠える犬のしつけ
抱っこをすると吠えるということは、当然犬が抱っこを嫌がっているということです。
ここでは犬が抱っこを嫌がる(吠える)理由と、そのしつけについて書いていきます。
犬が抱っこを嫌がる(吠える)理由
犬が抱っこを嫌がる理由はいくつかあります。それぞれ分けて書いていきます。
■性格によるもの
犬にも人間と同じように性格があります。
犬種によっても違いますし、年齢や個体によっても違います。
同じ犬種で同じ年令であったとしても、性格が全く違うということはよくあります。育ってきた環境が同じだったとしても、人間にも生まれつきの性格がある程度あるように、犬にも生まれつきの性格がある程度あります。
なので、環境・犬種・年齢など全ての条件が仮に同じだったとしても、犬の性格は同じにはなりません。
とりわけ環境が違った場合は大きく性格が変わります。
極端な話、拾った犬だったら、野良犬時代に人間にいじめられたことがあったり、前の飼い主さんとの間で抱っこに関する嫌な思い出があったりしたら、それがトラウマになってしまっている、ということもあります。
スポンサーリンク
■抱っこの仕方(態勢)が悪い
犬を抱っこする場合、人間の赤ちゃんと同じように抱っこするときつい態勢になってしまいます。
というのは、足の関節の曲がり方が人間と違うからです。
人間を抱っこするのと同じようにすると、足の関節が変な風に曲がってしまい、犬が苦痛を感じることがあります。
また、お腹を上に向けて寝かせるようなよくある態勢の抱っこ(お姫様抱っこに近い形)の場合も、犬にとって空中で逆さまになるというのはかなり不安定な態勢なので、恐怖心を覚えることが多いです。(ただし、逆にこれを好む犬もいるので、この辺りは犬の反応を見ながら考えましょう)
仰向けでない抱っこ(犬のお腹の前に手を回して、犬と一緒に前を見るようにして抱える抱っこ)は、嫌がる犬が少ないです。
ただ、この抱っこの場合も犬の体重が、飼い主の腕の部分に掛かり過ぎるようだと、犬の肋骨が圧迫されるような態勢になり、苦痛を覚えることがあります。
なので、そうした負担がかからないように微妙に態勢を入れ替えて工夫するようにしましょう。
■反抗期など一時的なストレス
これも大きな原因の一つです。犬には反抗期があります。
犬種にもよりますが、小型犬の場合は4ヶ月から半年程度で始まり、大型犬で9ヶ月から1年程度で始まります。続く期間は大体1年前後です。
この時期には抱っこに限らず、飼い主の指示やコミュニケーションを色々無視することが多いです。
なので、時期的に反抗期に該当するという場合にはそれが原因であることもあります。この場合時期が過ぎれば自然と治りますので、時間が経つのを待ってもいいです。
(あまりひどい反抗期の場合は、反抗期のためのしつけがまた別にあるため、それをする必要があります)
スポンサーリンク
抱っこを嫌がる犬のしつけ
上の3つの原因それぞれについて、そのしつけを書いていきます。
■性格による原因
これは徐々に慣らしていくというのがベストです。
性格だから仕方がないとは言っても、例えば犬を病院に連れて行く時など、どうしても抱っこをしなければならない場面は沢山あるでしょう。
そのような時に吠えたり噛み付いたりするようでは、お医者さんなどに対してもトラブルを起こしてしまう原因となるため、ぜひ解決しておきたいものです。
ただ、性格によるものである以上、時間がかかるのも確かです。焦らずに徐々に慣らしていきましょう。
慣らせる方法は一般的なしつけと同じで、抱っこする時に沢山褒めてあげたりご褒美をあげたりして「抱っこ=気持ちいい」ということを犬に認識してもらうことが基本です。
最初は短時間、あるいは抱っこに近い態勢(ただ腕を回して抱きつくだけで、上に持ち上げはしない、など)をして、少しずつ本格的で長時間な抱っこに近づいていくようにしましょう。
■抱っこの仕方による原因
これは上に書いたように、態勢を工夫していただければ大丈夫です。
今までは吠えなかった(嫌がらなかった)態勢でも嫌がるようになったという場合は、例えば皮膚や骨などに異常を抱えている場合もあります。
そうした場合には、抱っこの時以外にも何かしら兆候が見られるはずなので、心当たりがある方の場合は、動物病院に見ていただくようにしましょう。
■反抗期などの原因
これは上に書いたように、反抗期自体をおさめるためのしつけがあります。
なので、詳しくは反抗期のしつけについてチェックしていただけたらと思います。
また、反抗期以外でフラストレーションが溜まっている場合もあります。
例えば散歩が不足しているなどですが、こうした原因に心当たりがある場合は、それも解決するようにしましょう。
健康問題などにもつながるので、大事なことです。
スポンサーリンク