犬が人に飛びつくのをやめさせるしつけ
犬が人間に飛びつくのは、もちろん人間に対する愛情表現ですが、これは時として困ることもあります。
例えば綺麗な服を着用している時に犬に汚されてしまうこともあるでしょう。
また、よその人であれば犬が飛びついたことに驚き、トラブルになってしまうかもしれません。
特にお年寄りは一度の転倒で骨折してしまうこともありますから注意が必要です。ここでは、そのような犬の飛びつき癖を治すしつけについて書きます。
無視する
あま噛みなどもそうですが、このように犬がかまってほしいという行動をしてきたら、無視してあげるのが一番効果的です。叱ってもいいのですが、叱る場合は少し高等テクニックになります。
というのは、犬としてはあくまで愛情表現をしたつもりだからです。
それで叱られるとなると、その後犬は素直な愛情表現をだんだん出来なくなっていきます。
人間でも、例えば恋人同士で抱きついた時に拒否されたら、その後関係を築くのが難しくなってしまうでしょう。
なので、叱るのは犬との関係が相当良好に築けている場合に限られ、基本はやはり無視です。
つまり「愛情表現をしてくれたことは嬉しいけど、この動作に対してはかまいはしないよ」ということを学習させることです。
これにより犬は「自分の愛情表現が拒否されたわけではないけど、とりあえず、飛びついても何もない」ということを学びます。何もないとわかれば、今後しなくなります。
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前足を持って立たせる
無視しても効果がないようであれば、飛びついてきた時の前足を飼い主が持ち、ダンスをするような格好でしばらく立たせるというのも効果的です。
これは一見間抜けな姿勢ですが、犬にとってはこのように二本足で立つというのはとてもきつい姿勢なのです。人間にとっての空気椅子のようなものかも知れません。
これを飛びつく度にやらされていたら、犬は「飛びつくときつい思いをさせられる」と思い、いつしか面倒くさがってやらなくなります(誰だって、必ず空気椅子をやらされるとわかっているような行動をとりたくはないですよね)。
このようにして「飛びつくと不快なことがある」と犬に認識させることで、段々と飛びつきをしないようになります。
この方法のいいところは、犬を叱ったり無視したりしなくていいことです。
一応手を握るという愛情表現の返しをしてあげているわけですが、「ご主人、これはちょっときつい」と犬が思うやり方で返す、というわけです。
なので、自分にとっては愛情表現だけど、相手にとってはそうでない、という犬がやってきたことを逆人間側から返しているわけです。
賢い犬であれば、こうした愛情表現の機微についても本能的に察知してくれるかも知れません。
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ただ、この方法にも欠点があり、運動神経のいい犬であれば、二本足で立つのが逆に楽しくなってしまうということです。
それさえきつくなければ、飼い主が遊んでくれているように見えるので、むしろ喜んでしまうでしょう。
なので、この方法で改善しない場合であれば、無視する方法を採用しましょう(ただし、二本足で立つ芸を鍛えると発想を転換するのも一つの手段ではあります)。
散歩中は特に気をつける
飛びつきで一番注意が必要なのは散歩中です。家の中であれば、飛びつく相手は大体家族ですし、家族でなくても気心の知れた人なのでそれほどトラブルにはなりません。
しかし散歩中であれば赤の他人に飛びつく危険があるため、これは注意が必要です。
散歩中の飛びつきを抑えるためには、専用のリードなども売られているので、そうした道具を活用するのもいい手です。
特に上に書いたようなしつけは一朝一夕で効果が出るものではありませんから、最初のうちは散歩中はこのようなリードを使うことも平行して心がけましょう。
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