犬が噛まずにはいられないケース
犬には、本能的に相手を噛まずには居られないシーンが沢山あります。
ここではそれらのケースをいくつかに分類して紹介します。
他者がテリトリーに侵入してきた時
ここでいう他者というのは、人間も犬も含みます。
例えば配達の人やガスの検針の人などが家を訪問してきた時も、犬は激しく吠えます。
郵便配達の人や新聞配達の人など、毎日くる人であれば顔を覚えて吠えなくなるケースもありますが、基本的にこうした訪問者に対して、犬は激しく吠えます。
そして、吠えてもなお近づいてきた時などに噛み付きます。
また、目の前を車や自転車がすばやく通った時にも追いかけて、追いつくと噛み付こうとします。
これは捕食動物としての本能であり、仕方のない部分もあります。ただ、噛み付きに対するしつけがある程度出来ている犬であれば、追いかけることはあっても噛み付くまではなかなかいきません。
参考記事:室外犬が人を噛んでしまうケースと対策
また、追いかけないということをしつけることも出来るので、そこからしつけることも大事です。
そして、これは気持ちの部分は褒めてあげたいことですが、飼い主や家族を守るために噛もうとすることもあります。
お客さんを敵と勘違いしてしまった場合ですが、それと勘違いされるような言動(大きい声で攻撃的に話す)などをしていると、こうしたケースに陥ることがあります。
なので、例えば大声できつめの冗談をいう年配の方などは、特に注意が必要です。
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病気や体調不良による時
事故にあった直後や、病気で体を病んでいる時など、犬が混乱状態になると、飼い主の手でも間違えて噛んでしまうことがあります。
手当をしようとしている時など、特に注意が必要です。
また、病気による発作で噛んでしまうということもあります。
これは脳に何らかの疾患が起きてしまうものですが、これによると噛み付きに限らず予測不能な行動を次々と取るので、噛み付く事に関するトレーニングを通り越して、何らかの対応が必要です。
また、フラストレーションが溜まっている時もよく噛み付きます。例えばなかなか散歩に連れて行ってもらえなかったり、室内犬が都会のマンションの一室で、なかなか出られなかったりすると、このような状態になりやすいです。
その他、子育て中のメスは仔犬を守るために攻撃的になります。
これも動物の本能として仕方のないものでもあります。
偽妊娠状態というものもあり、これになった犬も、自分が巣とみなした場所や仔犬とみなしたものを守るために噛み付くことがあります。
偽妊娠状態がどのように起きるかはケースにもよるのですが、これは少数派と言えるでしょう。
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その他のケース
その他のケースとしては、遊びのあま噛みがエスカレートしてしまったというものがよくあります。
じゃれていたらだんだん噛む強さが強くなって、そのまま強くっかんでしまったというものです。
また、突発的なものでなくても、あま噛みが放置されたまま成犬になって、昔のつもりで噛んでいても力が強いため大変な怪我につながる、ということもあります。
犬同士で順位を決めるために噛み付くというものもあります。
テリトリーに入ってきたからなどの理由ではなく、例えば同じ家に住んでいる犬同士や、あるいはドッグランで一緒になった犬など、何らかの理由で同じ場所に居合わせた場合、上下関係を決めるために噛み付くことがあります。
さらに、このケンカを仲裁するために入った飼い主や飼育員の人を間違えて噛んでしまうということもあります。
これについてはその飼い主や飼育員の人に対して何らかの感情をいだいていたわけではなく、ただのアクシデントなので、それが癖になるということはありません。
いずれのケースにしても、突発的なものは常習化はしにくいので、その点は心配不要です。
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