犬が怒る原因ってどんなのがある?
犬が怒る原因には様々なものがあります。
ここでは犬が怒る原因をいくつかに種類分けして、それぞれ説明します。
防衛的な怒り
外敵から何かを守ろうとする防衛的な怒りです。
犬が怒りながら守ろうとするものには、例えば下のようなものがあります。
・エサ、エサを入れるお皿など
・お気に入りの毛布・おもちゃなど
・自分の縄張り
・自分の子供(子供がいなくても、おもちゃなどをそれと見立てることがある)
というものです。
最初のエサについては、エサを取り上げようとすると怒るというのは想像がつくかと思います。
しかし、怒りやすい犬の場合はエサそのものだけではなく、食べ終わったお皿を片付けようとしただけでも怒ることがしばしばあります。
これは「食器=エサ」という関連付けをしているためであり、食器を取られる=エサを取られるという連想をしてしまっているわけです。
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これを解決するには「飼い主が皿を持っていく=いいことがある」という刷り込みをする必要があります。
そのため、お皿に近づく時には常にエサをあげるなどして、犬の警戒心を解いてから、片付けるようにするといいでしょう。
お気に入りの毛布やおもちゃ、縄張りについても同様です。
こうしたアイテムや縄張りを守るのも狩猟犬としての犬の本能です(仕留めてきた獲物を保存して守っておく、という本能です)。
これも上のお皿の場合と同様に「飼い主が近づいてくるといいことがある」という刷り込みを先にすることが有効なしつけです。
「自分の子供を守ろうとする」という行動は、メスの発情期に見られる「偽妊娠」というものです。
おもちゃを子供と見立てたり、一定のエリアを自分の巣と見立てたりして、そこに飼い主が近づくと怒って噛み付くなどします。
これについてはメスの本能であるため有効な対策はなく、発情期が過ぎて落ち着いた後で去勢手術をするというのが一番いい対策となります。
攻撃的な怒り
上の場合はどれも防衛的な怒りですが、自分からしかけるような「攻撃的な怒り」もあります。
その代表は、他の犬を見つけた時に「自分の優位性を知らせる」ために唸ったり吠えたりするものです。
この場合は表情にもはっきりと変化が現れており、耳を立てたり歯をむき出したりして、明らかに威嚇する表情となっています。
こうした優位性を示すための怒りは、人間や猫などに対して向けられることもありますが、一番多いのはやはり犬同士です。
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それもメス犬同士が出会った時にケンカをすることが多いようです。(オス犬の方がケンカっぱやいと思われているかも知れませんが、実はメス犬の方が犬同士のケンカは多いのです)
これについては、他の犬と出会わないようなコースや時間帯を選んで散歩をするという「マネジメント」が一番有効です。マネジメントというのは、何か問題が起きてから叱ったりするのではなく「そもそも問題が起きないようにする」という考え方です。
こうして事前に他の犬との遭遇を回避することで、攻撃的な怒りはかなりのレベルまで減らすことが可能です。
体調不良による怒り
これは人間でも同じですが、体調が悪いとやはり犬もイライラします。
そのため、何も悪気はないし、普通だったら怒ったり噛みついたりするようなシチュエーションではなくても、それをしてしまうということがあります。
この場合、怒りや噛みつき以上に犬がそれだけの体調不良を抱えているということに一番の問題がありますから、そのようなケースを疑われる場合は、すぐに動物病院に見せる必要があります。
このように犬が体調不良でイライラしている場合、怒りやすいという以外にも必ず「歩き方がおかしい」「ご飯を食べなくなった」などの症状があるはずですから、それらのサインをしっかりと受け取って、早めの対応をするようにしましょう。
その他、犬が怒るケースとしては、遊んでいるうちに自然にテンションが上がってしまった、など様々なものがあります。
遊んでいるうちにテンションが上がってしまうというのは、人間でもプロのアスリートやミュージシャンなどでよく見られるケースであり、それと同じことが犬にもよく起こるということです。
こうした怒りの場合は、別に犬の性格に問題があるわけではないので、気にする必要はありません。
対策としては、遊んでいる途中にたびたび「小休止」を入れるようにしましょう。
「おすわり」などのコマンドを発して、一時遊びを停止してテンションを戻すことで、怒ることがなくなります。
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