犬が雷や花火の音を怖がらないしつけ
犬が雷や花火の音を怖がって困るという人は多いでしょう。
ただ怖がっているだけならまだいいのですが、それによって失禁してしまったり、部屋中を走り回ってパニック状態になってしまう犬もいます。
また、花火などを敵だと勘違いして大声で吠え続ける犬もいます。夜にこのように吠えるとご近所への迷惑にもなってしまうので、飼い主の方々にとっては悩みの種でしょう。
ここでは、犬が雷や花火を怖がらないようにするためのしつけを紹介します。
CDの音で慣れさせる
少しずつ簡単なものから慣れさせるというのは、犬のしつけの基本中の基本です。
それはここでも共通で、日頃から雷の音をCDなどで聞かせ、平気になるようにします。
ただし、いきなり大音量で聴かせるのは禁物です。犬は聴覚が人間より遥かにいいということを忘れてはなりません。
まずは人間にとってはほとんど聞こえないような最小の音量から始めていきます。そして徐々に音量を大きくしていき、最終的には本物に近づけましょう。
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また、こうして音を聴かせる際にも、何もしていない集中している状態でやってはいけません。
お菓子を食べている時やお気に入りのおもちゃで遊んでいる時など、楽しいことに集中している時にしましょう。
そうしたときであれば雷や花火の音がなっても犬は気づかないですし、楽しいことをしている時にそうした音を聴き続けることで、いつの間にか心地よい音にかわっていきます。
つまり、パブロフの犬の原理をそのまま応用するわけです。
こうして徐々に慣らしていったら、「待て」との融合などでしつけをしましょう。
「待て」との融合
上のしつけでは、犬が音に平気になるだけであり、この音を聞くといいことがある、ということを覚えこむまでにはなりません。(多少はなりますが、まだ完全ではありません)
そのため、音に対して平気になったら、今度は「待て」を合わせて教えていくようにしましょう。
つまり、これらのうるさい音が鳴っている状態でも、いつも通り「待て」が出来たら、ご褒美をあげるようにするのです。
そうすると犬は「雷や花火の音が鳴っている時に静かにしていると、ご褒美がもらえる」ということを学習します。
そのため、本物が鳴り始めた時にも静かにしていようと努力します。もちろん、この時実際に練習の時と同じようにご褒美をあげる必要があります。
これによって、犬はもう完全に怖がらなくなります。
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最初のうちは本物から遠ざける
しかし、このような訓練が出来ていないうちは、まだ本物は怖いので、本物の音が鳴り始めたら出来るだけそこから離す必要があります。
例えば室外犬であれば玄関に入れてあげるなど、少しでも音が小さくなる場所に移動させてあげるようにしましょう。これだけでも大分平気になります。
室内犬の場合はそれ以上逃げる場所がないので、カーテンや雨戸を閉めて音が出来るだけ聞こえないようにしましょう。
他にも、ベランダから最も遠い部屋(例えばお風呂の脱衣場などでもいいです)に犬を移動させて、少しでも音が聴こえないようにしてあげましょう。
こうして小さく遠くに聴こえるようにすれば、犬の恐怖心がやわらぐだけではなく、上に書いたような徐々に慣らしていくということにもつながりますので、効果的です。
また、ハウストレーニングがすでに出来ている犬であれば、ハウスに入れるだけでも大分落ち着きます(ハウストレーニングというのは、犬用ハウスに入ることに慣れさせるトレーニングです)。
参考記事:犬のハウストレーニングのやり方
飼い主の方から入れさせなくても犬の方から進んで入るかも知れません。
この場合もやはり上に書いたことと同じように、出来るだけ音から遠い場所に移動しているということになります。
これらのことを実践していれば、徐々に犬は雷の音も花火の音も、それ以外の騒音も平気になっていくことでしょう。
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