犬のしつけでファントレーニングをするメリット
犬のしつけにおいて、ファントレーニングは非常に重要です。
ファントレーニングというのは、簡単に言うと「褒めて成長させる」しつけ方です。
ここではファントレーニングをするメリットを紹介します。
犬が自発的に行動するようになる
人間もそうですが、自分が信頼されていると感じると、自分から率先して正しい行動を取ろうと思うものです。
逆に自分が信頼されていない、それがゆえに監視されていると思うと、例え見られていたとしても正しい行動をあまり取りたくはないと感じるものです。
犬もそうした心理は共通しており、犬が自発的な行動をするように促すためには、まずは犬を信頼してあげて、それをはっきりとわかるように伝えることが大切なのです。
もちろん、言葉が通じない(ある程度はわかっているようですが)相手である犬に対して、言葉だけでそれを伝えるというのは難しいです(というより、人間が相手の時でも、言葉だけで自発的な行動を促すのはよほどの達人でなければ難しいです)。
そのため、定番の方法ですが「ご褒美」を用意します。
「そんなの当たり前じゃん」と思われるかも知れませんが、ファントレーニングについての知識があった上でそうしているのと、ただ漠然と今まで誰もがやってきたから、という理由でやるのとはまったく意味が違います
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ご褒美をあげる時、「これは甘やかしすぎじゃないか?」「段々とご褒美の満足レベルが高くなっていって、普通のご褒美じゃ満足できなくなるのではないか?」と、疑問に思う飼い主さんもいるでしょう(このような疑問を持つのは正しいことです)。
こうした疑問が頭の片隅にあると、褒める時も心からの褒め言葉を発することが出来ません。
それを発するには、ファントレーニングの知識を身につけることで、「こういう褒め方はいい褒め方だ」「こういうご褒美のあげ方は、ただの甘やかしだ」という線引きが明確にできるようになっていることが大切なのです。
それが整理できていれば、褒める時の態度にも迷いがなく、より効果的になります。
犬との信頼関係が深まる
叱ると、犬は基本的に人間不信になります。というのは、犬の常識と人間の常識は違うからです。
例えば、犬にとってあちこちにマーキングをするのはいいことです。自分の縄張りが広がるということは、飼い主の縄張りも広がることになる、と犬は考えています(言葉にはしていませんが)。
それなのに叱られると、犬はその理由を理解できません。
「電柱は汚してはいけない」とか「壁は汚してはいけない」という常識が、犬にはないのです。
こういうものを汚してはいけないという文化を持っているのは人間だけです。汚してはいけないという発想が最初からないわけですから、それで叱られても、叱られた理由がまったくわからないのです。
なので、叱るというのはよほどうまくやらないと、犬を人間不信にしてしまうことがほとんどなのです。
そのため、出来るだけ叱ることよりもファントレーニングでしつけ、犬との信頼関係を築く必要があります。
仔犬から老犬まで出来る
仔犬や老犬は、成犬に比べてストレス耐性が弱いです
。特に仔犬の場合、あまり人間に慣れていないうちにきつく叱ると、そのまま人間に対して、あるいはその叱られた場面に対して恐怖心を抱くようになってしまいます。
そのような仔犬を叱りながら育てるというのは、プロでないと難しいことですが、ファントレーニングをする分には、素人でも問題なくできます。
もちろん、甘やかし過ぎは禁物ですが、「いいことをしたら褒める」というファントレーニングの基本を守っている限り、悪影響が出ることはほとんどないでしょう。
また、成犬であったとしてもやはり叱るよりも褒める方が、犬とのいい関係を築きやすいものです。
叱ることが必要な場面もありますが、そもそもそういう場面が発生しないよう、、事前のマネジメントをしっかりしましょう。
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