犬のファントレーニング(褒めるしつけ)のポイント
ファントレーニングというのは「楽しさによるしつけ」、つまり「褒めるしつけ」ということです。
略してファントレと呼ばれますが、ここではファントレのポイントをまとめます。
犬が喜ぶご褒美をチョイス
まずは、犬が喜ぶご褒美を知ることです。
多くの人が連想するのはフードやおやつなどでしょうし、もちろんこれも正解です。
ただ、これだけではなく犬にとって気持ちのいいことはすべてご褒美となります。
言葉でほめる、好きな場所を撫でてあげる、好きなおもちゃをあげる、散歩に行くなど、全ての気持ちのいいことが、犬にとってはご褒美となります(これは人間でも同じだと思いますが)。
そして、このような「気持ちのいいこと&もの」は犬によって異なります。
例えばペットショップで売られているおもちゃを好む犬もいれば、そのようなものには一切興味がない犬もいます。
私が飼っている犬の場合は、既成品のおもちゃには全く興味がないくせに、家族の使っている衣服や靴下、タオルなどには非常に興味を持ちます。
使いふるしであればあるほどいいようです。
おそらく匂いがついているからでしょう。少し変態のようですが、意外とこういう趣向を持つ犬は多いようです。
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また、食べ物に関しても同じです。同じ種類のドッグフードでも、好む犬もいれば嫌う犬もいます。
乾燥したドライフードを好む犬もあれば、ウェット系のフードを好む犬もいる、というように千差万別なのです。おやつについても同じです。
なので、おもちゃをあげるにしてもフードやおやつをあげるにしても、まずは「うちの犬は何を喜ぶのか」という「その犬の好み」を把握することです。
これがファントレの第一歩です。
褒め言葉のあとにご褒美をあげる
これにより、その褒め言葉がいい言葉に聴こえるようになります。
パブロフの犬の条件付けと同じですね。
この時の褒め言葉は、「いいこ」「グッド」など、聞き取りやすい簡単な言葉にします。
「よく出来ましたね~」などはよく使われますが、長いので犬が覚えにくいです。なので、「いいこ」等の3文字程度の簡単な言葉にしましょう。
そして、最初のうちはご褒美をあげる前にこれらの褒め言葉をかけます。
それにより条件付けがより強くなるからです。
ご褒美のあとで褒め言葉をかけた場合、犬はもうおやつやおもちゃに夢中になっているため、あまり耳に入らないことが多いのです(もちろん、効果はゼロではないですが、事前に声をかけた方がより効果的です)。
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また、いつも同じ言葉をかけるというのも大事です。
人間の場合は、色んな言葉で褒めることで手抜きでないことを伝えるというのが大事ですが、犬の場合は逆で、いつも同じ言葉で褒める必要があります。
これも「条件付け」のためです。
同じ言葉を毎回使うことで、その言葉が褒め言葉であると犬が覚えやすいようにするのです。
たまにスペシャルボーナスをあげる
犬も人間と同じで、いつも同じご褒美だとだんだん飽きてきます。
これはご褒美の種類も同じですが、量についても同じです。
たまに大きなボーナスがあることで、犬も人間もやる気が出るのです。
もちろん、こうしたスペシャルなご褒美は何となく与えるものではありません。
あくまで何か難しいことを達成できた時に与えます。
そうすることで、難しいしつけをその後経験した時も「これをマスターしたら、前みたいにスペシャルご褒美がもらえるはず」と思い、犬は頑張るのです。
逆に何もしていない時にこのようなご褒美をあげてしまうと、その効力が薄れてしまうので気をつけましょう。
こうして見てみると、人間と犬のモチベーションの上げ方はかなり共通しているということがわかります。
犬のファントレーニングは、人間が自分のモチベーションを上げたい時にも、応用できる部分がありそうですね。
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