犬の反抗期の症状はどのようなものがあるか
犬の反抗期の症状は様々ですが、大別すると4通りほどのパターンに分かれます。
1.飼い主を無視する
2.攻撃的になる
3.過度に防衛的になる
4.落ち着きがなくなる
というものです。それぞれの具体的な症状を説明していきます。
1.飼い主を無視する
■今まで聞いていたコマンドを無視する
コマンドというのは「おすわり」や「お手」などの指示のことですが、今まで聞いていたこれらを無視するようになります。
犬は基本的に一度覚えたコマンドを忘れるということはありませんから、耳が聞こえなくなっているのでなければ、これらの指示に従わなくなったということは、飼い主を無視しているということです(耳が聞こえるか聞こえないかは、普段の生活を見ていればわかります)。
犬に反抗期がある理由は人間と同じで、親から自立するために生まれつきプログラミングされている本能だと言われています。
親や飼い主がいなくても生きていける、という自立心を持つための反抗期であると言われています。
実際のところ、犬はエサをもらえなくなったら生きていけないわけなので、ペットとしての犬の場合、この反抗期が本来の目的通り機能しているのかどうかはわかりませんが、弱い犬で、今にも捨てられそうな状態の場合はこうした反抗期はあまり起こらないと言われています。
なので、ある程度自分に自信を持っている犬が、このように飼い主を無視するという行動に出るのかも知れません。
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■リード無しではついて来なくなる
これまでリードなしで散歩しても歩いてついて来てくれた犬が、ついて来なくなります。
これもやはり、これまではついて来ていたということは、わざとやっているわけです。
犬によっては、コマンドはしっかり聞くけどリードなしの場合は勝手に離れていく、というケースがあります。
これは「コマンドに従うとご褒美がもらえる」ということがわかっているからです。
ご褒美がもらえるコマンドの方には従うけど、特にご褒美がないリードなし散歩の方には従わない、というわけです。
2.攻撃的になる
■他の人や犬に吠える
犬はある程度、あやしいと思った他人や他の犬に吠えるものですが、それが今までよりも多くなり、声も激しくなります。
これもやはり反抗期の症状です。人間の場合もそうですが、反抗期はそれまでよりもアドレナリンを多く放出することによって攻撃的な性格になり、エネルギーに満ちた体を維持することで、あらゆる課題を越えようとします。
そうした本能によって起こる症状なので自然の世界ではいいものなのですが、人間社会の中のペットとしてはやはり困る症状です。
散歩の時は出来るだけ他の人や犬と遭遇しない時間帯やコースを選ぶ、などの工夫をしましょう。
■自転車や他の動物を追いかける
犬には元々狩猟本能があるので、自転車に追いぬかれたり他の動物(猫など)をみつけると半ば無意識に追いかけるということをするものです。
自動車が相手でもかないっこないのによく追いかけます。
これは反抗期でなくても起こる症状なのですが、反抗期になると特に起こりやすくなります。
特に高齢の方などを追いかけると、その方がびっくりして転んでしまい、骨折してしまうということもよくあるので注意が必要です。
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3.過度に防衛的になる
■自分の敷地の見張り番を始める
家の中でも外でも自分のテリトリーを持つようになり、そこに飼い主や他の誰かが足を踏み入れるなどすると、吠えたりして追い払います。
このように自分のテリトリーを持ってそれを守ろうとするのは犬の本能であり、強くなるためには必要なことなのですが、飼い主に対しても攻撃的になるというのは困りものです。
対策としては、他の場所にサークルを移動させ、そこで新しいおやつなどをあげて「別の場所にもいいことがある」ということを教えることがおすすめです。
■自分の皿を守るようになる
食事をい終えた後、お皿を片付けようとすると吠えたり噛みついたりするようになります。
これは「皿=エサ」という認識をしていて、自分のエサが奪われる、と勘違いしているからです。
反抗期以外でもよく起こる症状です。
対策としては、最初からお皿を片付けるのではなく、食べ終えた後に接近する時は、いつもお菓子をあげるようにしましょう。
そうすれば「食べ終えた後に飼い主が近づいてくる=いいこと」と認識してくれるため、自然と抵抗がやわらぎます。
4.落ち着きがなくなる
他の犬や人がいる場所に出ると、特に落ち着きがなくなります。
元々こうした公共の場所で落ち着かない犬というのは多いのですが、今までは落ち着いていた犬でも反抗期になると落ち着かないということがあります。
対策としては、反抗期である以上は仕方がないため、この期間は人や犬の多い時間・場所を避けるようにしましょう。
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