犬の拾い食いを辞めさせるしつけ
散歩をしている時、犬が拾い食いをして困るという方は多いでしょう。
拾い食いは犬の本能なので仕方がない、と言いたいところですが、それでも毒物や食べ物以外のものを食べてしまった時などを考えると、やはり拾い食いはやめさせたいものです。
ここではそのためのしつけについて書きます。
おやつで興味を引く
犬のしつけで常に大活躍するおやつですが、やはりここでも役に立ちます。
まずは犬が拾い食いをしそうなものを、飼い主が犬より早く見つけます。
そして、その物の横を通り過ぎる時(犬が気付いた時)に、素早くおやつを見せます。
こうすることで、犬は「落ちているものを見つけても、飼い主の方を見た方が美味しいものがある」ということを学習します。
こうした学習をすれば、落ちている物を見つけるたびに、それを拾い食いするよりもまず、飼い主の方を見よう、と考えるようになります。
もちろん、1回だけではすぐにそこまでの学習はできませんが、何度か繰り返すうちにそのパターンを覚えてくれるので、拾い食いをすぐにはしなくなります。
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飼い主が主導権を握る
ただ、ここで重要なのは上のようにしつけた後でも、飼い主がおやつを持っていない時は「何だ、今日は持っていないのか」と、落ちている物の方に興味を持ってしまうということです。
この対策としては、常におやつを持ち歩くことも役立ちますが、それ以上に重要なのは「飼い主が主導権を握る」ということです。
つまり、こういう時はリードを引っ張ってついてこさせるだけの威厳を持つ、ということです。
最初からそうすればいいじゃんと思われるかも知れませんが、これだけでは、言わば飴と鞭の「鞭」の方だけを使っていることになり、犬が心から納得はしてくれないのです。
基本的に、エサを持ち歩く余裕がある時は、エサという飴でしつけ、それがない時のみ、リードを引っ張るという鞭でしつけるわけです。
その、いざ鞭を振るう場面になった時、それにしっかり従ってもらえるよう、日頃から主導権を握るということが大切なのです。
ちなみに、リードで引っ張る方法は、犬が道端のにおいを嗅ぎまくって、なかなか進んでくれない、という時にも効果的です。
もっとも、こうした臭いをかぐ行動は、犬にとって貴重な情報収集の手段ですし、抑えることの出来ない本能なので、ゆっくりしてもいい場所であれば、許してあげるようにしましょう。
最初は仕込みのトレーニングをする
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冒頭に書いた「飼い主が先に落ちている物を見つける」ですが、これは実際には難しいです。
というのは、犬が興味を持つ物は犬でないとわからないですし、何より彼らは嗅覚がいいからです。
大抵の場合、人間よりも先に彼らの方が気が付きます。
そこで、冒頭に書いたしつけをするために、あえて道端に犬が拾い食いしそうなものを落としておき、仕込んだ状態でトレーニングをするというのが効果的です。
具体的にどうやるかですが、飼い主が一人で仕込んでいると、その場を離れた時、ただのポイ捨てと思われてしまいます。
なので、家族などと一緒に散歩に行き、犬が見ていない少し離れた後方で家族に「物」を配置してもらいます。
それができたら後ろを向いて歩き、その物に近づいていきます。そして、上に書いたようなトレーニングをすればいいというわけです。
明らかに害のない物なら許す
このしつけの難しいところは、完全に成功しても、まだ犬がものを拾うケースがあるといことです。
というのは、これは犬にとっての本能なので、とてもいい香り(人間にとっては臭い)の手袋を見つけた時など、どうしても犬は持ち帰りたくなってしまうのです。
こうした物で、明らかに犬の健康に害がないと考えられるものであれば、時には許してもいいでしょう。
手袋などの場合、有害な液体などが染み付いているかも知れませんが、例えばボールなど、そうしたものなら許してもいいかと思います。
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