犬の社会化のしつけのポイント
犬がよく噛み付く理由として「社会化が出来ていない」ということが挙げられます。
これは人間や他の犬に対して慣れることですが、ここではその社会化を進めるための心得やしつけの方法を書きます
社会化は楽しい、と思わせる
人間でも犬でも、動物というのはすべて快楽を求める生き物です。
なので、基本的に楽しいもの、気持ちいいものに対して向かっていきます。
そのため、社会化のしつけやトレーニングを行う際にも「人と関わることは楽しい」「犬と関わることは楽しい」と思わせる必要があります。
具体的には、社会化につながる行動をちゃんと取れた際には褒めてあげる、遊んであげる、おやつをあげるなどです。
「要するに飴と鞭でしょ?」と思われるかも知れませんし、原理はそうです。
ただ、ここで重要なのは、鞭、つまり叱ることは控えた方がいいということです。
というのは、叱る割合があまりに多くなると「社会化のトレーニングはつまらない」と思ってしまうからです。
まずは、社会化が楽しくなるよりも「社会化のためのトレーニング」が楽しくなる必要があるのです。
そうすれば、自動的に社会化も楽しくなるからです。
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トレーニングが楽しくなるにはどうしたらいいかというと、基本はやはり褒めることなのです。
もちろん、しつけをしている時間以外で、何かトラブルを起こしてしまった時、例えば誰かに噛み付いてしまった時などは、確かに叱る必要もあります。
しかし、トレーニングの時間と決めている時、そして犬もそれをわかっているような時は、極力褒めることのみでいきましょう。
慣れさせたい相手と、犬が好きなものを結びつける
上のことともリンクしますが、例えば人間に慣れさせるために友人に協力してもらうとします。
この時、例えば帽子が嫌いな犬(帽子をかぶった配達員の方などにやたら警戒心を示すなど)の場合には、友人には帽子をかぶらないでもらうよう頼みます。
逆に、友人が犬にあげるおみやげは、犬が一番好きなおやつにしたり、犬が好むあらゆる要素を、その友人に身につけてもらうようにします。
それによって犬は、好きなそれらとその友人をリンクさせて、すぐに慣れるようになります。
つまり、最初から人間を好きにならなくてもいいのです。
ここで犬は、その友人というよりも自分の好きなものをそのまま好きになっているだけなのですが、この訓練をしているうちに、いつの間にか人間に対する抵抗感も薄れています。
このように、好きなものを出来るだけ訓練に取り入れる、嫌いなものは排除する、という姿勢で環境を整えると、よりスムーズに成果が出せます。
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怖がる時は無理をさせない
人間は受験勉強の指導でも何でも、やたら無理をさせるのが指導だと思っているところがあります。
それが大事なケースもあるかも知れませんが、人間のように意志の力というものを持たない動物に対して、そのようなしつけは通用しません。
特に社会化については、犬はやりたいと思っていても、本能的に体が拒否してしまうというものですから、無理させてもどうにかなるものではないのです
。むしろ社会化のトレーニングに対してトラウマを覚えるだけで、「もうこのトレーニングはしたくない」と思ってしまいます。
そうなると、社会化の機会は永遠に失われてしまいます。
なので、怖がる時は無理をさせないということ。これをまず大事にしましょう。
特に、社会化が遅れた成犬については、仔犬よりも慣れるまでに時間がかかるので、じっくり気長にかまえていきましょう。
場合によってはしつけの専門家に依頼するのもいいでしょう。
社会化は、一度したら終わりというものではありません。一度しっかりしつけても、その後部屋に閉じ込めていたりしたら、また戻ってしまいます。なので、ずっと続くつもりでしつけていきましょう。
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