突然吠え始める犬。その原因としつけ法は?
特に室内犬で、犬が突然吠え始めることが多く困っている、という飼い主さんは多いようです。
ここではそのように犬が突然吠え始める原因と、そのしつけについて書きます。
犬が突然吠え始める原因
まず「突然吠える」と飼い主さんが感じるということは、例えば散歩不足やエサの不足など、犬のフラストレーションという原因は考えられないと言えます。
なので、それら以外の原因を、それぞれ分けて書いていきます。
■以前に吠えた時に、褒められたことがある■
以前吠えた時に褒められた経験があると、また褒めてもらうために吠えることがあります。「吠えた時に褒めることなんてないよ」と思うかも知れませんが、飼い主さんが気づかないだけで意外とあるものです。
例えば鍋などに火をかけっぱなしで離れてしまっていた時、それを犬が吠えて教えてくれた時。
吠える必要のない来客には吠えても、悪質な訪問販売など、吠える必要のある人間に対しては吠えるという、使い分けが出来た時など。
こういう時はどんな飼い主さんでも無意識に犬を褒めているのではないでしょうか。
こういう経験を積めば、吠えると褒めてもらえると犬が学習するのも自然なことです。
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実際、犬は元々人間の狩猟のパートナーとして鍛えられた動物であり、吠え立てて獲物を発見したり威嚇したり、精神的に弱らせたりするというのは、彼らの立派な仕事でもありました。
牧羊犬であれば、家畜に対して吠えて彼らを柵の中に誘導するというのも、彼らの仕事でした。
なので、犬にとって「吠えたら褒められる」というのは実は自然なことなのです。なので、吠えることによって褒めてもらおうと彼らが考えていたとしても、何もおかしなことはありません。
まして、そこに上のような経験が加わればなおさらです。
■何かを発見した時に吠えている■
例えば窓越しに鳥を発見したり、お向かいの建物の中で動く人間を発見したり、という時に吠えているということがあります。
これは警戒心によって吠えていることもありますし、そうした動きを発見したことを飼い主さんにアピールしたくて(褒めてもらいたくて)吠えていることもあります。
また、特に子供の頃に多いのが、鏡に向かって吠えるというものです。
自分の姿ではなく他の犬だと勘違いしているわけです。鏡については、すぐに学習する犬がほとんどですが、鏡以外でも姿を反射するもの(例えばピアノや大きなガラスなど)に映った姿に対しては、また新たに吠えるという場合も多いです。
鏡とは違った姿で映ることが多いからです。
■飼い主さんが無意識のうちに威嚇行動をしている■
人間にとってはコミュニケーションの仕草であっても、犬にとっては威嚇行動であるというものは沢山あります。
例えば実際にあった例では「手を叩きながら犬を呼ぶと吠える」というものがあります。「こっちおいでー」と言いながら、手をパンパン叩くわけです。
実は、この「手を叩く」というのは犬にとっては威嚇行動と映ります。
そのため、その時同時に発している言葉も、攻撃の言葉と感じられるわけです。
なので、思わず身構えてしまい吠えるということもあります。他にもこのような行動はいくつかありますが、それが原因のケースも多いです。
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突然吠え始める犬のしつけ、対策
上の原因別に書いていきます。
■以前に吠えた時に、褒められたことがある■
これは、今後吠えても無視するというのが一番です。
叱ってはいけません。無視です。このブログでは繰り返し書いていることですが、犬がよかれと思ってしていることを叱ってしまうと、犬との信頼関係を損ねてしまいます。犬の常識は人間の常識とは違うので、何で叱られなければならないのか理解できないからです。
なので叱ってはいけませんが、無視するのは有効です。
無視は攻撃でないから犬に不快感は与えません。
しかし、飼い主が反応してくれなければ犬も楽しくないため「飽きる」という形でその行動を終えます。
つまり「いけないこと」と教えるのでなく「つまらないこと」と教えるのです。つまらなければ、犬が自主的にやめるということです。
■何かを発見した時に吠えている■
これは、真面目に吠えている場合であればそのうち収まります。
鳥が飛んでくることにも慣れるし、隣の家に人間がいることも別におかしなことではない、ということを徐々に学習するからです。(それでも吠え続ける場合は、運動不足などの原因でストレスが溜まっているということが考えられるので、その場合はそのストレスを除去してあげる必要があります)
真面目に吠えているのではなく、飼い主さんに褒めてもらいたくて(「見つけた」というアピールをしたくて)吠えている場合は、上に書いたように無視していれば大丈夫です。
犬の方から飽きてやめるようになります。
■飼い主さんが無意識のうちに威嚇行動をしている■
これについては、手を叩くなどのこうした行動を控えることで収まります。
そうした行動の種類については犬によっても違うので、犬の反応を見ながら威嚇行動を発見していきましょう。
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