顔を舐めながら噛んでくる子犬のしつけ
犬が飼い主の顔を舐めるということは普通のことですが、それが勢いあまって甘咬みにまでなってしまうということはたまにあります。
ここではその理由としつけについて書きます。
顔を舐めながら噛み付く理由は?
■飼い主に対する愛情表現
これはシンプルに飼い主に対する愛情表現です。
基本的に仔犬は甘咬みによって愛情を伝えようとしますし、顔以外の場所に噛み付くことも多いのですが、顔を舐めているついでにそれが甘咬みになったというだけで、仔犬としては別に顔ということを特別意識しているわけではありません。
人間にとっては顔を噛まれると危険なので、何か特別な意味があるように思ってしまいますが、特に深い意味はないということが多いです。
■寂しいのでかまってほしい
これも愛情表現の一種ではありますが、通常の愛情表現が別に寂しいとは思っていないのに対し、寂しさから甘咬みをするということが違いであると言えます。
この場合、甘咬みを辞めさせるだけではなくその寂しさをしっかり埋めてあげるフォローをしないと、問題の根本的な解決にはなりません。
そもそも仔犬は本来母親と一緒にいるべきものであり、それが親と無理やり引き離されて人間のもとに来ているということを忘れてはいけません。
人間でいうなら人身売買をして連れてこられたというような境遇です。その寂しさをしっかりと受け止めてあげて、その上でしつけるということが大事です。
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■口や鼻に噛み付く理由
顔を舐めながら甘咬みする時、一番噛みつき安いのは口や鼻です。(そしてケガをしやすい部分もこれらの部分です)
口を噛むことが多いのは、特に食後の場合、人間が食べたものの香りや味が口の周辺に残っているので、それに対して好奇心や食欲を犬が感じるということが大きいです。
それ以外の理由でも、人間より顔が低い位置にある犬にとっては口が一番舐めやすく噛みやすい部分なので(顔の中では)それでここが選ばれるということも多いです。
鼻については一番出っ張っているので噛みつきやすい、舐めやすいということが理由だと言えます。
犬同士の挨拶でも鼻を突き合わせることはよくあり、人間の鼻も同じものだと認識しているかどうかはわかりませんが、鼻に対して接触をする犬は多いと言えます。
それ以外で犬がよく舐めたり甘咬みをしてくる場所は髪の毛です。
髪の毛の場合、鼻や口ほどケガをする確率はないですが、それでも女性の場合は髪の毛へのダメージが気になるでしょうし、唾液の臭いもつくのでやはり辞めさせた方がいいでしょう。
舐めながら噛むのを辞めさせるしつけ
■噛まれたら痛いということを表情や声で伝える
これは甘咬み全般のしつけに言えることですが、噛まれたら痛いということを、表情や声でしっかり伝えるようにしましょう。
叱るのではなく、あくまで痛いということを伝えるのが大事です。
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具体的には、犬が噛まれた時のようにキャン!と大声で泣くようにしましょう。
そして、顔も痛そうな表情を作るようにしましょう。
そうすれば犬も「あ、今飼い主さんが痛そうにしている」ということがすぐにわかるので、その後甘咬みをしなくなります。
飼い主さんを苦しめるために、犬は甘咬みをしているわけではないからです。
■くれぐれも叱ってはいけない
逆にやってはいけないのは叱るということです。
これは甘咬みのしつけの基本中の基本と言えます。
なぜなら、犬は愛情表現のために甘咬みをしているのであって、悪気は一切ないからです。
実際、犬の世界では何も問題のないことなのです。
それを叱られても、人間でいうなら朝の挨拶をしただけで叱られるようなものであり、犬にとっては叱られた理由がまったく理解できず、飼い主さんとの信頼関係を損ねるだけで終わってしまいます。
なので、くれぐれも甘咬みに対しては叱らないようにしましょう。
上に書いたように、飼い主が痛かったということを伝えるようにしましょう。
■時間が経過したら、自然と忘れる場合も多い
人間の赤ちゃんや子供でも、小さいうちは親にべったりですが、外で友達ができたり、あるいは新しい遊びが見つかったりするとそちらに夢中になり、いつしか親にべったりすることはなくなっていくものです。
これは仔犬でも同じで、何か新しい遊びを覚えるとそれに夢中になり、自然と甘咬みを卒業するということはよくあります。
なので、上に書いたようなしつけをどれだけして治らなかったという場合でも、時間が経過したら治るという場合もあります。
ただ、治らずに大人になっても甘咬みを続けてしまう場合もあるので、そうした長期化の傾向が見られたら、しつけ教室などで本格的に治すようにしましょう。
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