犬の5大行動欲求とは?
人間には三大欲求というものがありますが、犬の行動にも5大欲求と言われるものがあります。(数については専門家によって諸説がありますが)
ここではそのような犬の欲求について解説します。まず最初に種類のみ箇条書きすると、
1.快適な生活空間がほしい
2.健康でありたい
3.かじりたい、においを嗅ぎたい
4.エネルギーを十分発散したい
5.人や犬と関わっていたい
というものになります。では、順番に紹介します。
快適な空間がほしい、健康でありたい
これは人間と同じです。健康であるということは死から遠ざかるということです。
どんな動物でも死は本能的に恐れるものですから、その対極にある健康を好みますし、その健康につながる快適な生活空間を、確保したいと思うのが当然です。
具体的に犬にとって快適な空間というのは、以下のようになります。
・清潔な寝床
・自由に動き回れる空間
・湿度、温度が適切な空間
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「清潔な寝床」については、例えばカビの生えた犬小屋や、シラミなどが大量発生している毛布のようなものは、当然犬は嫌います。
また、化学物質を本能的に避けるということもあります。
なので、犬が犬小屋に入りたがらなかったり、毛布を嫌ったりする場合には、そこには何か理由があると思うようにしましょう
。無理やりそこで寝させようとするのではなく、まずは原因を解明することです。
「自由に動き回れる空間」については、理想を言うならやはり自然の中なのですが、これも当然限度があります。
理想を言えば、人間の健康にしても不老不死になるわけであり(不老不死ではなくても、好きな時に、好きなように老いたり死んだりする方法であるわけであり)、理想を言ったら当然キリがありません。
なので、あくまで今の家庭で可能な範囲で、出来るだけ犬が自由に動けるようにしてあげましょう。
スペース的に無理という場合は、散歩を増やすのでもOKです。
「湿度、温度が適切」については、特に室内犬の場合、人間に合わせた温度になってしまいがちですから、注意が必要です。例えば犬は暑いのが苦手とはいえ、人間が設定する冷房の温度は寒すぎることがあります。
冬の暖房も同様です。なので、室内犬は特にエアコンの温度に注意するようにしましょう。
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かじりたい、匂いを嗅ぎたい、エネルギーを発散したい
これも動物として当然の本能です。特に犬の場合元々は捕食動物ですから、かじる、匂いを嗅ぐということは生き残るために非常に重要な動作であり能力です。なので、これを満たせるように常に配慮してあげましょう。
匂いをかぐのは問題ないでしょうが「かじりたい」が飼い主としては悩みどころです。かじられては困る家具などもかじってしまいますし、場合よっては人間に甘咬みをしてしまうこともあるからです。
大人の犬の甘咬みは怪我にもつながるので重大な問題です。
これについては、噛んでも問題のないおもちゃを与えるなどの代償行為によって、それを満たせるようにしましょう。
くれぐれも「ただ叱って終わり」というようなことをしてはダメです。上に書いたように、犬にとって非常に重要なことだからです。
人や犬と関わっていたい
犬は元々人間のパートナーとなるように育てられた動物です。なので、人間や犬と関わりたいという気持ちを強く持っています。
この辺は猫と犬の違いとしてよく説明される部分です(猫は人間や他の動物にあまり興味を持ちません)。
ただ、根本的な部分では人や犬と関わりたいとは思っていても、人間が人見知りをするように、犬にも人見知りはあります。
これを乗り越えるステップがいわゆる社会化ですが、これのスピードについては犬によって個体差があるため、社会化のできていない犬に無理強いすることはやめましょう。
参考記事:犬の社会化のしつけのポイント
あくまで犬にとって不快にならない程度のペースで、他者と関わっていくことが大切です。
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